悪天候の時にマイカーでの通院やお買い物に不安を感じたことはありませんか?高齢者に限らず、移動手段が多種多様であればあるほど、地域の暮らしは豊かになります。ライフスタイルに合った新しい公共交通のあり方を共に考え、育てていきましょう。
石田地区「相乗り型タクシー実証実験」を参考にご紹介します。
一般的なタクシーは、電車やバスなどにおけるルートや時刻表などの制限がありません。一方で日常的に利用するには費用がかさみます。「相乗り型」では複数人が利用すること、行き先を定められた目的地リストに限定することで、効率化を図ります。
乗車30分前までに電話またはインターネットで予約します。利用する際は約100カ所のバス停リスト(目的地リスト)から行き先を選びます。目的地や利用時間、人数などを「運行支援システム」で管理することで、最適なルートで運行されます。
※( )内はバス停数
電話またはインターネットで受け付けた予約内容を運行支援システムに入力。システム内で最適なルートを設定し、運行ルートを運転手に連絡して運行します。
実証実験の期間中、運行可能日は24日間(日曜・祝日除く)。そのうち利用された日は16日間、利用者は12人、運行便数はのべ42便にとどまりました。期間が短く、料金設定や予約制の煩わしさなどが利用者にとってハードルとなったようです。
今回の実験結果からはマイカーへの依存度の高さ、そして市民生活に公共交通を利用する習慣が浸透していない実情がうかがわれます。黒部市では今後も公共交通網の充実化、利便性の向上に努め、市民の皆さまと公共交通を育てていきます。